【遺産分割について】
亡くなった方が自分自身を受取人とした生命保険(貯蓄型)を契約していた場合、亡くなってから自分が保険金を受け取ることは出来ませんので、相続財産となり、遺産分割の対象となります。
一方、死亡保険金の受取人が「相続人中の特定の者」である場合には、相続財産とはならず、指定された相続人固有の財産となります。夫が亡くなり、妻が保険金の受取人に指定されていた場合は、妻は遺産分割とは別に、この保険金を受け取ることが出来ます。(ただし著しい不公平が生じる場合に例外的に「特別受益」に準じた「持戻し」の対象とする場合がある。)
【相続税について】
相続人が死亡保険金を受け取った場合、相続税はどうでしょうか。前述のとおり、本人が契約していた死亡保険金を受け取った場合、相続財産には含まれませんが、税金上、本来相続財産でないものでも「みなし相続財産」として計算されることになります。計算上、「法定相続人の数」(法定相続人についてはこんな時どうする? (sanjohonma.com)「誰が遺産を相続できる?」を参照)×500万円が非課税限度額となります。例えば生命保険金が3,000万円で、法定相続人が妻と長男の2人であった場合、500万円×2=1,000万円分が非課税限度額として扱われます。そして仮に妻だけが保険金を受け取った場合は、妻の非課税限度額が1,000万円認められることとなります。なお、これらは、そもそも相続税がかかる相続の場合についてです。日本全国で相続税の課税人数は、年間約12万人(2020年)です。被相続人(死亡者)が年間約137万人なので、「課税割合」(=課税人数/死亡者数)は8.7%、100人に8〜9人となっています。(詳しくは相続 (sanjohonma.com)をご参照ください。)
上記の例は、冒頭の記載のとおり亡くなった方自身が契約をしていた場合で、この場合は相続税が掛かるかどうかが問題となりました。一方、夫が亡くなって、妻が夫の死亡保険の契約者であり保険料を支払っていた場合、妻が受け取る保険金は、相続税ではなく所得税・住民税の対象となります。妻自身で払ってきたお金が保険金として妻に入金されるので、相続とは関係がないからです。
(注)個別具体的な税務相談や税務書類の作成は、税理士資格が必要であり、上記はあくまで一般的な説明となります。
