今日は私自身のお話をします。私の実母は私が小学生の頃に病気で亡くなりました。私は長男で、当時妹が2人いました。悲しみに暮れた父は、雀荘に入りびたり、家に帰ってこない日が続きました。その間、祖母(父の母親)が私たちきょうだいの親代わりをしてくれました。その後、父はどうにか立ち直り、後妻を迎えました。今の母です。父と今の母との間には新たに子供が生まれ、私たちは4人きょうだいになりました。私たち3人のきょうだいと今の母は、血がつながっておらず、将来の相続を案じた祖母は、私たちきょうだいを母の養子とするよう、戸籍を変更する手続きをしてくれました。当時、なぜそのようなことが必要なのか、私たちはよく理解出来ませんでした。私たちは父の連れ子ということになり、4番目の子だけが今の母の実子ということになるわけで、4人のきょうだいを対等の関係にするために養子縁組をしたということが、法律を学んだ今になって、やっと理解出来ました。
数年前に父は他界しました。父と私たちきょうだいは実の親子関係があるため、相続の権利はあるのですが、私たちきょうだいは相続を放棄し、実家や貸倉庫などの相続財産は母が全て受けました。母は病気もなく現在も元気に過ごしていますが、やがて私たち世代が相続をすることになった際、祖母が慮ってくれた養子縁組のおかげで、私たちきょうだいに生じるかもしれない諍いを予め回避してくれたと思って、今は亡き祖母に感謝しています。
